マイクロエンドとは?
どんな治療?
マイクロエンド ~顕微鏡で直視する歯根の治療
当院ではマイクロエンドという、歯科用の顕微鏡(マイクロ)下で直視して行う歯根の治療(エンド)が可能です。
他の病院からの依頼も多く、ご紹介で来られる患者様も多数いらっしゃいます。
歯科用CTによる精査を行い、顕微鏡下で実際に見ながら、肉眼ではなかなか治りにくい難治性の根っこを診断・治療していきます。従来の治療とのちがいは?
通常の根っこの治療では、根っこの内面を詳しく見ることができません。レントゲンや機械に頼り根っこの長さを測り、術者の手探りで根っこの中を掃除していきます。
顕微鏡(マイクロスコープ)を用いた根っこの治療は、拡大して直視しながら、治療をすすめます。汚染部を確実に取り除き、清潔かつ精密に根っこの治療を行うことができます。
マイクロエンドはこんな方にお勧め!
こんな方に勧めます
- 過去に根っこの治療をしたが、歯の症状がとれない
- より精密な根管治療を希望される場合
- なんとか抜かずに自分の歯を残したい
- セラミックやジルコニア等の自費の被せものを希望される場合
- 根っこの中に治療器具が入りこんでしまった場合の除去
「残せない」と言われた歯が残せるかもしれません。
歯科用CTと、顕微鏡で治療してみませんか?
当院へ一度ご相談ください!
歯が割れていることも・・・
難治性の場合は、歯が割れている場合が多々あります。
ヒビの入っている歯をどんなに治療しても、良好な治癒は期待できません。他の医院で、治療を回数をかけてしても良くならないようなケースは、歯が割れているのかもしれないのです。マイクロスコープで拡大すると、肉眼では確認できない、歯に入っているヒビを早期に発見することができ、無駄な治療期間の短縮ができます。
歯のヒビや破折の線が根っこまで深く入っている場合は、歯を残すことができません。放置すると、周りの骨を溶かしていくため炎症を起こし、歯肉の腫れや痛みを伴うこともあります。
その場合は歯を抜かなくてはいけません。インプラントやブリッジなど、別の治療法を提案させていただいた上で、患者様のご希望に合わせて方針を決めていきます。そういった、歯の精査にもマイクロスコープは活躍します。
感染予防
ラバーダムという、歯につけるゴムの布を使います。
唾液や血液などによる汚染を防ぎ、唇や頬もよけられるため、効率的に治療ができます。実際の治療について
歯をマイクロスコープで見ると・・・
これぐらい拡大されて見えます
破折が疑われたため、青く染色しています。
破折の線が青く染まり、歯の根っこが割れているのが拡大されてよく分かります。
実際の治療ではこんな風に見えます
治療の流れ
治療の流れ
※根っこに膿がある歯の治療の場合
- 1.CT撮影にて精査
- 2.以前の汚染物質の除去
- 3.根っこの清掃、洗浄、殺菌(レーザーも使用)
- 4.MTAセメントで埋める
- 5.通常の材料で埋める
その後、土台・被せものの治療に入っていきます。種類は各種ございますので、患者様一人一人に合ったものを提案させていただきます。
治療の経過確認
治療の結果はすぐには出ません。経過観察が必要です。
半年後に経過のCT撮影をさせていただき、その後の経過を観察します。MTAセメントとは?
MTAセメントってどんなもの?
主に神経をとった根の中を封鎖する薬として最近注目され、良好な治療成績を残しているのがMTAセメントです。
MTAセメントの特徴
- 1.強アルカリ性で、殺菌作用に優れる
- 2.封鎖性が非常に良い
- 3.生体親和性に優れている
- 4.湿った場所でも硬化、接着する
などが挙げられます。
このMTAセメントを根っこの先に入れられるようになるまで、中を清潔に掃除・消毒していきます。
マイクロエンドの治療費
治療費は、歯の部位により異なります。
根っこの管が多いほど処置は煩雑になり、回数がかかります。
感染した歯の場合
前歯 | 小臼歯 | 大臼歯 | |
---|---|---|---|
術前CT撮影 | ¥5,500 | ¥5,500 | ¥5,500 |
マイクロエンド治療代 | ¥99,000 | ¥110,000 | ¥132,000 |
Er:YAGレーザー代 | ¥11,000 | ¥11,000 | ¥11,000 |
術後CT撮影 | ¥5,500 | ¥5,500 | ¥5,500 |
術後デンタル撮影 | ¥550 | ¥550 | ¥550 |
【税込】
神経をとる場合
前歯 | 小臼歯 | 大臼歯 | |
---|---|---|---|
術前CT撮影 | ¥5,500 | ¥5,500 | ¥5,500 |
マイクロエンド治療代 | ¥77,000 | ¥88,000 | ¥99,000 |
Er:YAGレーザー代 | ¥11,000 | ¥11,000 | ¥11,000 |
術後CT撮影 | ¥5,500 | ¥5,500 | ¥5,500 |
術後デンタル撮影 | ¥550 | ¥550 | ¥550 |
断髄(MTAセメント代含む) | ¥38,500 | ¥38,500 | ¥66,000 |
覆髄(MTAセメント代含む) | ¥38,500 | ¥38,500 | ¥66,000 |
【税込】
マイクロエンドをしても炎症が残る場合
歯が割れていなければ、残すことができます。
それは、歯根端切除術というオペを行う方法になり、保険が適応されます。
歯の中から治療した後に再度炎症が起こる原因として、歯の外側が感染している可能性が考えられます。
精密な歯内療法(1)を行っても治癒しない場合などに、根尖の一部を含めて、悪い部分を外科的に除去する方法(2)です。
問題なければ、オペ後1ヶ月程度で経過観察となります。
半年後、CTで経過を確認します。
※ケースによって別途、CT代や顕微鏡代、MTAセメント代がかかることがあります